夏休みを利用して、北アルプスの女王、燕岳(つばくろだけ)に、妻と小学五年生の娘と、日帰りで登山してきました。
家族全員、初めてのアルプス、初めての3,000m級の登山で、大変ではありましたが幸い大きなトラブルもなくとても楽しい山行となりました。
家族スペック
私
登山歴は10回に満たないくらいで重い荷物とか苦手。
月300km以上走るトレイルランナーなので体力はある。
妻
シンスプリントの治療中につき体力が衰えてはいるものの、距離32km、獲得標高2,200mのトレイルランニング大会に出ようかというくらいにはトレーニングしている。
娘
距離8km、獲得標高500mくらいのトレイルランニングを1時間くらいで走れるくらいには体力がある。

一般的な家族より全員体力があります。
登山計画
一般的に、特に小学生の子供連れの場合は、山頂手間にある燕山荘(えんざんそう)で一泊する行程が多いようですが、登ろうと思い立った時にはすでに予約でいっぱいだったので、日帰り登山にしました。
コース
合戦尾根往復コース | YAMAP
標準タイム: 8時間10分 距離: 9.3km 獲得標高: 1426m
スケジュール
05:30 登山開始
09:00 合戦小屋
11:00 燕岳登頂
11:30~12:00 昼食
13:00 合戦小屋
15:30 下山
その他
雨天 or 雨予報の場合は中止
小学生の子供もいますし、ゆっくり楽しみたいので、コースタイム8時間10分のところ、10時間で計画しています。
また、2,000m超えて、3,000m級の登山は娘にとって初めてのことなので、登頂は出来たらいいね、くらいの心構えでいて、厳しそうだったらいつでも引き返すということを、全員の共通認識としていました。
持ち物
全員分の荷物合わせて、以下の通り準備しました。
- ザック x3(28L、16L、5L)
- 雨具 x3(mont-bell ストームクルーザー上下x2、mont-bell パーサライト上下)
※雨予報だったらキャンセルを前提に、娘の雨具は(だいぶ大きいけど)私のパーサライトで代用 - フリースの上 x3
- ウインドブレーカー x2(私と娘の分、妻は雨具で兼用)
- 長袖シャツ x3
- 予備のTシャツ、下着、靴下 x3
- ヘッドライト x2
- 手袋 x3
- ストック 2本(1セット)
- コーラ 1.4L
- 麦茶 1.2L
- スポーツドリンク 500ml
- 水 1.5L
- カロリーメイト x3
- 飴、グミ、塩タブレット、キャラメル等の行動食
- モバイルバッテリー x1
- ファーストエイドキット x2
- エマージェンシーブランケット x3
- スマートフォン x3
- 財布
- ココヘリ x2(私と妻の分)
服装
私
- トレイルランニングシューズ(Salomon ULTRA GLIDE)
- タビオの靴下
- トレッキングパンツ(長ズボン)
- ミレー ドライミックメッシュ
- 速乾Tシャツ
- アームカバー
- サングラス
- ランニングキャップ
- GPSウォッチ(COROS VERTIX 2S)
妻
- トレイルランニングシューズ(HOKA SPEEDGOAT)
- 靴下
- トレッキングパンツ(長ズボン)
- ミレー ドライミックメッシュ
- 速乾Tシャツ
- アームカバー
- サングラス
- トレッキングハット
- GPSウォッチ(Garmin Forerunner 965)
娘
- トレイルランニングシューズ(ASICS FUJI LITE)
- トレッキング用中厚靴下
- トレッキングパンツ(長ズボン)
- 速乾Tシャツ
- アームカバー
- サングラス
- トレッキングハット
その他の準備
日程
2024年7月28日~8月3日の期間で行った旅行において、8月1日(木)を第一候補、8月2日(金)を予備日として予定しました。
結果的には、天候にも恵まれたため、8月1日に登ることが出来ました。

駐車場のおじさんが「明日はバスも6台くらい来るし、もっと混むよ~」と言っていましたので、都合がつくならやはり休前日より、火水木あたりが良いのだと思います。
特に混みあう夏休み期間中は。
宿
前日と当日は登山口まで車で30分ほどの宿に宿泊しました。
「猿が侵入してくることがあるから外出時は窓のカギを閉めてください」と書いてあったのには驚きましたがw、ゆっくりくつろげて良い宿でした。
登山口までのアクセス
雨予報だったら登らないつもりだったので、キャンセル料が気にはなっていたものの、過剰に早起きするのも体調面で負担になるので、中房温泉の駐車場を予約したうえで、自家用車で登山口まで行きました。
税込み5,000円と中々のお値段ですが、大人二人分の入浴付きですし、遠方からビジターとして登りに行くので、混雑が予想される時期は予約しておいた方が無難かなと思います。
予約制の駐車スペースは枠が区切られており、ミニバンでもゆったり停められるサイズで安心でした。
当日登山
登山開始まで
当日の天候は快晴!
夏なのでそれなりに暑いですが、絶好の登山日和でした。
朝4時半くらいには宿を出発する予定でしたが、娘が睡眠的に結構辛そうだったので少し遅れて5時に宿を出発しました。
朝5時半前に登山口に着きましたが、第1から第3まで駐車場は満車でしたので、これぐらいの時期に行くのであれば、よっぽどの早朝(何なら前日の夜)に行くか、麓のバス停近くの駐車場に停めてからバスorタクシーで行くか、中房温泉駐車場を予約するかが良いかと思います。
フレキシブルさには欠けるものの、やはり駐車場予約が圧倒的に楽ですね。
特に子供がいる場合は必ずしも予定通りに行くとは限りませんので。
身支度をして6時前から登山開始しました。

登山口まで徒歩1分!
登山口から合戦小屋まで
合戦尾根の登山コースは北アルプス三大急登に数えられるようで、登り始めからふんだんに急登がありました。

予定より30分遅れで登山開始しているのに加えて、娘はスロースターターなので全然調子が上がりませんが、それらも折り込み済みで余裕を持った登山計画にしているので、娘にペースを合わせてゆっくり進みます。

燕岳は1時間間隔くらいで第○ベンチという休憩場所が設けられているので、そのベンチでは毎回休憩&写真撮影!

とにかくゆっくり楽しむ、しっかり休憩して体力を温存するということを意識して進みます。
合戦尾根の登山道は、急登は多いもののメジャーなルートなだけあって整備も行き届いており、危険に感じる箇所もなくて安心して登れます。

登山開始から100分ほど、第3ベンチ辺りで早くも標高2,000m突破。
この辺りからようやく少しずつ見晴らしの良い箇所がちらりほらりとあります。

登山開始してから3時間後、午前9時に合戦小屋に着きました。

ここでは登山前から楽しみにしていたスイカを食べたり、トイレに行ったりして、30分ほどしっかりと休憩します。

合戦小屋から山頂まで
合戦小屋でしっかりと休憩はしたものの、徐々に娘に疲労も出てきたので、この辺りからストックも使いながら進みます。

この辺りから登れば登るほどどんどんと景色も良くなっていきます。





そして登山開始から5時間後、11時前に稜線に出ました。

家族全員が初めてのアルプス登山のため、ここからの景色はとても非日常的!
景色が良すぎるので、ゆっくり堪能しながら進むと、全然進みませんw



予定では、お昼ご飯を燕山荘で食べるつもりだったのですが、それだとちょっと時間が足りなさそうなので、景色をゆっくり堪能することを優先してカロリーメイトで済ますことに。

昼食を済ませ、登山開始から6時間弱、12時前に燕岳の山頂に着きました。

写真撮ったり景色を見たり、なんやかんやで30分近く山頂に滞在していました(;´∀`)

下山
名残惜しいですが、登山口にある中房温泉の日帰り入浴受付が16時までなので、12時15分には下山開始することに。
・・・とその前に、燕山荘に寄って手ぬぐいをお土産に買いつつトイレを済ませて下山します。
燕山荘を出たのが13時なので、3時間で下山完了しないと受付に間に合わない・・・(;・∀・)
サクサク下って合戦小屋に14時前に到着。

妻と娘は結構お疲れモード。
娘の荷物はしばらく前から私が持っている状態です。

私は・・・まぁ体力的に全然余裕なので、サポートは出来る状態ではあります。
温泉の受付終了までも残り2時間結構厳しい感じなのですが、娘も「温泉は入りたい・・・!」ということなので、ここからは間に合うようにやや早めのペースメイクで私が引っ張ります。
・・・が、残り2kmほど残して娘の足が終わったので、温泉は諦めて、怪我しないように無理のないい範囲までペースを落とすことにしました。
・・・が、やっぱり意外と間に合いそう・・・!?ということで、最後は娘も結構辛そうでしたが頑張って下山完了したのは温泉の受付5分前である15時55分!

娘は温泉の入り口で待たせておいて、妻と私でダッシュで車までザックを持って行き、温泉セットを取ってきて、受付はギリギリセーフ。
気持ちの良い露天風呂で疲れを癒して、良い一日の締めくくりとすることが出来ました。
感想
思い付きで夏休みの旅行に組み込んでみましたが、天候にも恵まれてとても良い思い出、経験になりました。
結構急登も多いですしそもそも1,400mほど登るので体力的に優しくはなく、しっかり登山なのでそれなりに装備も必要となるので、誰にでもおすすめ出来るというものではありませんが、燕山荘に一泊するなど難度を下げる方法もあるので、小学生でもやってやれないことはないかなという山行でした。

事前に低山を何度か登るとか、登山経験を積む&体力作りも必要ではあります。
登頂できなくても仕方がない、という想定で臨みましたが、やはり娘としても登頂出来てとても嬉しかったようで何よりでした。