善通寺五岳山空海トレイルのトリプル、距離45km、獲得標高3900mで制限時間6時間45分という結構厳しめの制限時間設定なのですが、試走なしの初出場で一発クリア(完走)できました。
レースレポートです。

完走のポイントだけ読みたい方はこちら!
大会概要: 第6回善通寺五岳山 空海トレイル2025
2025年2月22日、香川県善通寺市で開催されたトレイルランニング大会で、距離15km獲得標高1300mのコースを、半周するハーフ、1周するシングル、2周するダブル、3周するトリプルという4部門あります。
私が参加したトリプルは、制限時間6時間45分とかなり短めの設定で、ゴール以外にも1周目終了の関門が2時間20分後、2周目終了の関門が4時間35分後、その先のエイドでも関門が・・・と、結構細かく関門が設けられています。

短くない距離と少なくない獲得標高に対してタイトな制限時間で、スピードも要求される大会です。
私は3月に出走を予定している比叡山50mileの前哨戦にちょうど良いかなと思いエントリーしました。
目標は制限時間内の完走・・・ですが、1周2時間で回せそうだったら、昨年の3位入賞圏内となる6時間切りを目指しました。
レース内容
車で瀬戸大橋を渡って香川県に入り、7時半に現着。
受付を済ませていざスタートです。

以前出た大会等で顔見知りになった方にお声がけさせてもらったりお声がけしてもらったり、トレラン歴もちょうど2年となり、徐々にトレイルランナーっぽくなってきましたw
1周目
3周するトリプルと2周するダブルが同時出走なこともあり、スタートから皆さん速い速い(;´∀`)

確かにロードも走らなきゃいけない時間設定ではあるものの、流石に3周目もこのペースとかほとんどの人が無理じゃないかなーと思いつつも、一応自分もちょっと上げめで走ります。
・・・が、やっぱり速すぎるw
ロードとはいえ歩きたくなるような斜度の登りもみんな走っているので、流石に付き合いすぎると3周持たないと思って、早々に歩きも入れていくようにします。
そのまま速めのペースでひらすらロードを走り、距離的には1周目の半分以上を消化した8km過ぎ、鳥坂峠エイドにはスタートから38分くらいで到達しました。
エイドを出て少し行くと、ようやくトレイルに入ります。

中々の急登(;´∀`)
まぁ、1周15kmで獲得標高1300m、しかも前半8kmはロードなので、後半のトレイルが急登なのは分かってましたけど。
丹波を彷彿とさせる急登ですが、土質は結構違う感じでかなり乾いていて、表面的にやや滑りやすい感じでした。
雨が降ったらまた違うんでしょうけども。

Copilotさんが言うには、香川県は通気性が良く保水性の低い砂質土が多く、兵庫県の丹波地方は保水性の高い粘土質が多い土壌だそうです。
結構な急登なのですが、周りでは走っている方もいたりいなかったり・・・(;・∀・)
自分は最初からその斜度を走る気はないので歩きますが、それでも心拍的には150台くらい、高いときは160オーバーと、それなりに上げて進みます。
下りは飛ばしたいところですが、飛ばせる下りはほとんどなくて、結構急な下りなので、脚に負担をかけ過ぎないように、転ばないように気を付けつつ、落ち着いて下っていきます。

鎖場も越えつつ・・・、1周目を終えてタイムは1時間56分7秒!
結構ハイペースに進んだつもりでもっと貯金あるかと思ったら、全然ありませんでした!!(;´Д`)
2周目
続いて2周目です。
当初イメージしていたより結構1周目の強度が上がってしまったので、まぁまぁ強い疲労感があります。
ありますが・・・、まぁペース落ちるほどでもなく、落とすほどでもなく、1周目とそこまで大きく変わらないペースで進みます。
淡々と進み続けて2周目も終わろうかという最後の下り。
コース唯一と言ってもいいくらいの飛ばせる下りなので快調に飛ばしていたところ、昨年の比叡山と同じく脚がちょっともつれちゃって前にダイブ・・・\(^o^)/
幸い今回も身体を捻って肩から落ちて、ごくごく軽い擦過傷と青あざ程度で済みました(;´∀`)
そんなこともありつつ、2周目を終えてタイムは3時間53分36秒!
2周目もほとんどペースを落とさずに進行できたので、大きなトラブルが無ければ完走はいけるだろうというタイムとなりました。
6時間切りをターゲットとした場合に余裕はありませんが…
3周目
3周目も序盤のロードは快調・・・かと思いきや、4kmくらい消化したところで眩暈が・・・(;´Д`)
なんかめっちゃくらくらします・・・。
原因は分かりませんが、エネルギー不足の可能性を考慮してとりあえずジェルを多めに補給して、ペースを落として進みます。
ほどなくして眩暈は収まったものの、調子はあんまり良く無さげ。
ペースを落として進みつつも、潰れないギリギリを見定めて落とし過ぎないように踏ん張ります。
トレイルの急登では、流石にそろそろ脚も限界が近くて、そういった意味でもペースが落ち気味になってしまいます。
1,2周目の経過時間を思い出しつつ、6時間切りに間に合うかどうかかなりギリギリ・・・、というか、、数分間に合いそうにない・・・!;つД`)
最後まで粘り続けましたが、結果、6時間2分43秒と、惜しくも6時間切りは成らずのゴールとなりました。

リザルト
ということで、リザルトです。

6時間2分43秒の5位でした。
私にしては珍しくw、一発クリア(完走)出来たものの、6時間切りには一歩及びませんでした。
ラップタイムと順位の遷移はこんな感じになりました。

私は声を大にして言いたい。
みんな1周目飛ばし過ぎだから!w
私のラップタイムは以下の通りとなりました。
1周目1:56:07
2周目1:57:29
3周目2:09:07
1,2周目はほぼイーブンで回せていると思いきや、スタートしてから周回コースに入るまで300mくらいあるので、実際は3分近くタイムを落としています。
1周目をもう3,4分遅く走っていたら、3周目のペースダウンを回避できたかもしれないなぁと思いつつも、完全に潰れる手前で踏ん張れたので、十分上出来なペーシングだったかなと思います。
今回は出走30名中、完走者は・・・よく分かりませんw
制限時間が6時間40分なのか45分なのか50分なのか、実はハッキリ分からなくてw
まぁ、大体50~60%くらいのようなので、過去のリザルトと照らし合わせてみてみると、完走しやすいコンディションだったのかなと思います。
ちょっと寒かったですがこの時期こんなもんでしょうし、足元も悪くなかったので。
完走のポイント
どっかの偉い人(?)が「PV伸ばしたきゃ時系列に沿ったレースレポートなんて書いてないで完走のコツとか書けや!」って言ってた気がするので、一発クリアできたのをいいことに書いてみます。
走ってみた印象として、完走できる走力の目安はサブスリー出来るトレイルランナーくらいかなと思いました。
エントリー条件がサブスリーでそんなランナーがバタバタと倒れていくw、比叡山50mileに比べると難度的にはそこそこ優しい印象です。
もちろん、サブスリー出来なくても山に強いランナーだったら全然完走できると思います。
というか急登ばっかなので山に強いランナーの方が有利です。
Indexで言うと600弱くらいかなーと思ってリザルト見てみたら、、、600以上必要そうな雰囲気も・・・。
たぶん580くらいあればあとはペーシング次第かと思うのですが、どうでしょうね…

ちなみに私は2025/2/27現在、624です。
今回のリザルトから鑑みると・・・、走力的にはもうちょっと高いかもしれません。
比叡山50mile完走には650くらい欲しいところなので、すっごく微妙なところ…
トレーニング量的には月間で、距離(km)に獲得標高(m)x10を足して400kmくらいやってれば、十分完走できるんじゃないかなと思いました。
(距離300km、獲得標高10,000mとか)
めっちゃ適当に言ってますけど。
大まかなペース配分
完走が目標の場合、1,2周目のLAPタイムは2時間5分~10分を目安にするのが良いと思います。
遅いのはもとより、早過ぎても完走が遠のきます。
1周目を2時間切るようなタイムで走ったら時間的な貯金は出来ますが、脚に無視できない負債を抱えることになるでしょう。
今回のレースはダブルと同時出走だったこともあり、周りが結構なスタートダッシュをしていたのですが、それに付き合わないことが超重要です。
また、トレイルだけでなく、ロードでも走るのが辛い急登が随所にありますが、急登を走らないと間に合わないような制限時間設定ではありません。
「急な登りだから歩きたいけど周りは走ってるしなぁ・・・」と思ったら、3周目でもここを走れるのか、自分の走力と照らし合わせてみるととても判断しやすくなると思います。
私は1周目は走れても3周目では無理なので、急登は1周目からほとんど歩きました。
もちろんゆっくりではなく、テンポよく速く歩くので、しんどいはしんどいですが。
コース攻略
公式の断面図を参考に、コースを解説します。

序盤のロード
スタートから鳥坂峠エイドを過ぎるまでの8kmちょいの区間、序盤に少しだけトレイルを走りますが、ほぼほぼロードです。
基本的にはしっかり走る必要がありますが、一部の急登では歩きを入れても間に合います。
なお、3km過ぎにある大坂峠はエイドになっていますので補給可能です。
そのため、スタート時の水分としては500mlあれば十分ですし、よっぽど気温が上がらなければ500mlのフラスク1本体制でも持つと思います。
鳥坂峠エイドから大坂峠エイドまで
鳥坂峠エイドを過ぎるとようやくトレイルに入りますが、基本的にほとんどが急登です。

先述の通り、無理に走る必要はなく、テンポよく歩いて登ることを意識すると良いと思います。
たまに斜度が緩むところが出てきたりしますので、そういった場所では素早くランに切り替えたいところ。
逆に言えば、そういった場所で素早くランに切り替えられないほど脚がパンパンになっているとしたら、おそらく強度を上げすぎです。
ここでも、3周目でもその強度を出せるのか?ということを自問してみると良いと思います。
登り切ったら下り・・・なので飛ばしたくなるところですが、この区間に飛ばせる下りはほとんどなく、かなり急な下りなので、無理しないように注意しながら進むことを心掛けます。
出釈迦寺 奥の院を過ぎると鎖場が待ち構えています。

この登りと、その後の下りがコース最大の難所と言える場所かと思いますので、しっかりと気を付けながら進みます。
大坂峠エイドから周回ゴールまで
大坂峠エイドを過ぎても急登は続きます。
周回最後のピークである香色山の山頂を過ぎると、コース唯一と言ってもいいかもしれない飛ばせる下りがあります。
周回終了直前ということもあり飛ばしたくなる気持ちが出ると思いますが、ここで飛ばして得られるタイムもたかがしれているので、出しても8割くらいを意識して走ると良いと思います。
というか、ここで転倒する人は結構いるんじゃないかなと思います。
私とか私とか・・・\(^o^)/
タイムチャート
私(※)の区間ごとのタイムはこんな感じでした。
※平坦と緩やかな下りは速く、登りと急な下りが遅いタイプ
CP | 1周目 | 2周目 | 3周目 |
---|---|---|---|
START~大坂峠エイド | 0:15 | 0:13 | 0:16 |
~鳥坂峠エイド | 0:23 (0:38) | 0:27 (0:40) | 0:30 (0:46) |
~大坂峠エイド | 0:49 (1:27) | 0:49 (1:29) | 0:53 (1:39) |
~周回ゴール | 0:29 (1:56) | 0:28 (1:57) | 0:30 (2:09) |
個人的なお勧めとしては、以下のタイムチャートで1,2周目を回すのが良いと思います。
- START~大坂峠エイド 0:16 (1周目は+2分)
- ~鳥坂峠エイド 0:29 (0:45)
- ~大坂峠エイド 0:52 (1:37)
- ~周回ゴール 0:30 (2:07)
完走率が50%とかなのに、序盤は半分より下の順位で展開することになるかもしれませんが、それでも十分貯金を作るペースです。
2周目も先述のペースを維持できれば、2周目が終わる頃には順位も半分以上に上がっていることでしょう。
順位がそうならなかったとしても別に先着○名が完走扱い、とかではないので、「今年は完走率高めなのかな~」と気楽に捉えておけば良いと思います。
1,2周目を先述のペースで走って4時間20分以内を目安に通過することが出来たら、最後の3周目は気合で何とかしましょう。
補給
競技時間が6時間40分と短いので、私は糖質を中心としたジェルだけで押し通しました。
具体的には、1,100kcal分の自作カーボジェルと、Mag-on1つです。
Mag-onは2つ持って行っていたのですが、気づいたら一つ落としていました・・・(すみません・・・
私は体重55kgほどですが、大体1,300kcalくらい持っていけば適量だったかなと思います。
つまり、Mag-onを1つ落としたのがちょっと痛かったです。。。
なお、エイドではコーラを少し頂きつつ、フラスクにはスポーツドリンクを補充させてもらっていましたので、おそらくレース中に1,400kcalくらいは摂取していたと思います。
とても魅力的なお饅頭や特産品のキウイフルーツがありましたが、レース中は(非常に残念でしたが)頂きませんでした。
カーボジェルのレシピ
・クラスターデキストリン83.3g
・マルトデキストリン83.3g
・パラチノース66.7g
・フルクトース(果糖)66.7g
・塩2g
・塩化マグネシウム300mg
・水300cc
合計1,100kcalで500円ほど
気付けにカフェインカプセルを飲むのもお勧めですが、用法・用量には十分ご注意ください。

私は6粒(300mg分)もっていって、2粒ずつ要所で飲むことが多いです。
おまけ
自分で言うのもなんですが、めっちゃカッコいい写真を撮ってもらえて、300円とかいう激安価格で販売してくれてたので、買わせていただきました!

3周目は完全に苦悶の表情で走ってたので、2周目に撮ってもらえて良かったですw
- キャップ Bioracer TECHNICAL SUMMER CAP [JETT Edition]
- シャツ インナー・ファクト ウルトラライトシャツ
- パンツ インナー・ファクト ランニングパンツ5インチ
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- 長袖 mont-bell ジオラインM.W
- 手袋 mont-bell ウィンドストッパーインシュレーテッド サイクルグローブ
- カーフスリーブ c3-fit
- 靴下 インナー・ファクト ラミー靴下 足袋型 ミドル丈
- シューズ Salomon Genesis
- ザック Salomon Sense pro 5L
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